点群ビューワーは、地形測量の分野で広く活用されています。LiDAR(Light Detection and Ranging)やドローンを用いた空中測量によって取得された点群データを解析し、高精度な地形モデルの作成が可能です。
主な活用ポイントとして、三次元地形データを可視化し、地図作成に活用できます。また、測量データの誤差検証や修正が行えるほか、洪水や土砂災害などのリスク評価にも役立つ地形分析が可能です。
GIS(地理情報システム)との連携により、地形データを他の地理情報と組み合わせて解析することができ、都市開発や環境保護の分野でも活用されています。
岐阜県で土木事業を中心に展開している蒲田建設株式会社の導入事例を紹介します。
従来、UAVを使用した点群測量には多くの時間がかかり、計測完了後でないとボリュームなどの情報を取得できませんでした。このため、小規模な土工計測においては、より迅速かつ正確な測量方法が求められていました。
そこで、LiDARを搭載したタブレットを使用し、点群取得が可能な3次元測量アプリを導入。従来行っていたUAV測量では飛行ルートの設定や写真データの変換作業が必要でしたが、測量アプリではその場で点群データを確認でき、UAVとほぼ誤差のない精度を達成しました。
従来のUAV測量では写真データの変換だけで5時間を要していましたが、実際の計測では標定点測量に15分、「快測Scan」による点群計測に15分と合計30分で測量が完了。それまでと比べて大幅な時間短縮が実現しました。また、その場でボリューム計算を行い、足りない材料の発注や余剰土砂の運搬計画も立てられるようになりました。
参照元:(株)建設システム公式HP(https://www.kentem.jp/casestudy/ksscan01/)
都市計画においても、点群ビューワーは重要なツールです。特に、都市の三次元モデルを構築することで、道路や建築物の配置計画や環境影響評価が容易になります。
主な活用ポイントとして、建築物や道路インフラの3Dモデル作成が可能です。日照シミュレーションや騒音解析のための環境評価にも利用でき、交通流シミュレーションによる渋滞予測と改善策の策定にも寄与します。
さらに、既存の都市データと点群データを組み合わせることで、より詳細な都市モデルを構築し、持続可能な都市計画の策定に貢献します。
3D都市モデルとXR技術を組み合わせた、まちづくりワークショップを実現するシステムを開発し、展開を目指した汎用化を実現しました。スマートシティデータ基盤・SNSと接続し、より継続的なまちづくりへの市民参加を促進します。
本プロジェクトでは、ワークショップ開催前の企画や開催後のステークホルダー間におけるコミュニケーションとデータ活用に着目し、地方公共団体が運営するSNSやスマートシティデータ基盤との接続実証を実施。SNSにはワークショップの成果を掲載し、市民からの意見を募ることで、まちづくりの議論への市民参加が促進されることを検証します。
本プロジェクトでは「torinome」を活用し、市民がまちづくりに参加しやすくする仕組みを構築しました。ワークショップの結果は、オープンデータプラットフォーム「FIWARE」や市民参加型デジタルプラットフォーム「Decidim」と連携し、より多くの意見を集約できる仕組みを構築しました。
加古川市で実施したワークショップでは、参加者が実際に3D都市モデルとXR技術を用いた議論を行い、都市開発に対する理解が深まりました。また、VRを活用することで、机上の議論では得られない直感的な体験が可能となり、市民の主体的な参加が促進されました。一方で、システムの運営負担や、通信環境の課題など、改善が必要な点も明らかになりました。
参照元:国土交通省「Project PLATEAU」公式HP(https://www.mlit.go.jp/plateau/use-case/uc24-10/)
効率的なデータ確認や品質管理において欠かせないツールになりつつある「点群ビューワー」
各業界で使われる様々なデータ形式や必要機能に応じて適切なビューワーを選ぶことが重要になります。